2011年 12月 16日
肥満2型糖尿病における食事性脂肪とglycemic loadの重要性: 無作為化試験による比較 |
Targeting dietary fat or glycemic load in the treatment of obesity and type 2 diabetes: a randamozed controlled trial
A.N. Fabricatore et al.
Daibetes Research Clinical Practice 92(2011)37-45
目的: 低glycemic load(GL)食と低脂肪食を無作為化試験で比較検討する。
方法: 79名の成人肥満2型糖尿病に対し、同等のエネルギー摂取と運動指導を行う際に、低脂肪食あるいは低GL食を摂取させ、20週および40週目で体重、HbA1cなどを比較した。
結果: 体重減少に関しては2群間に有意な差を認めなかった。HbA1cに関しては、糖尿病治療薬の変更を含み調整すると、20週において低GL食で-0.7±0.6%、低脂肪食で-0.3±0.6%、40週で低GI食で-0.8±1.3%低脂肪食で-0.1±1.2%の変化を認め、いずれも低GL食での改善が有意に大きかった。その他の代謝指標には有意な差を認めなかった。
結論: 2型糖尿病の低エネルギー食においては、摂取脂肪量より摂取GLに重点を置く方がHbA1c改善効果が大きいと考えられる。
解説> 比較的多数の対象者で比較的長期間行われた米国での研究です。摂取する食品のglycemic index(GI)にその食品での摂取糖質量を掛け合わせたものがglycemic loadです。高いGIの食品を多く摂取するとGLが高くなります。摂取エネルギーが同じの場合、体重には有意差を認めないが、HbA1cに関しては低GL食の方がより望ましい効果をもたらしたとの報告です。
A.N. Fabricatore et al.
Daibetes Research Clinical Practice 92(2011)37-45
目的: 低glycemic load(GL)食と低脂肪食を無作為化試験で比較検討する。
方法: 79名の成人肥満2型糖尿病に対し、同等のエネルギー摂取と運動指導を行う際に、低脂肪食あるいは低GL食を摂取させ、20週および40週目で体重、HbA1cなどを比較した。
結果: 体重減少に関しては2群間に有意な差を認めなかった。HbA1cに関しては、糖尿病治療薬の変更を含み調整すると、20週において低GL食で-0.7±0.6%、低脂肪食で-0.3±0.6%、40週で低GI食で-0.8±1.3%低脂肪食で-0.1±1.2%の変化を認め、いずれも低GL食での改善が有意に大きかった。その他の代謝指標には有意な差を認めなかった。
結論: 2型糖尿病の低エネルギー食においては、摂取脂肪量より摂取GLに重点を置く方がHbA1c改善効果が大きいと考えられる。
解説> 比較的多数の対象者で比較的長期間行われた米国での研究です。摂取する食品のglycemic index(GI)にその食品での摂取糖質量を掛け合わせたものがglycemic loadです。高いGIの食品を多く摂取するとGLが高くなります。摂取エネルギーが同じの場合、体重には有意差を認めないが、HbA1cに関しては低GL食の方がより望ましい効果をもたらしたとの報告です。
by kamikubo_clinic
| 2011-12-16 18:02